先苅貝塚

先苅貝塚は、昭和53年に名古屋鉄道内海駅の高架工事の際に発見された貝塚です。ボーリング調査の結果、この貝塚は、現在の地表面下約１３ｍの岩盤上に存在する遺跡であることがわかりました。出土したハイガイを使った放射性炭素年代測定によれば、現在より８０００年以上も前の貝塚で東海地方最古であるということがわかりました。土器や石器、貝類、獣骨、魚骨、植物性遺体など出土した資料は、当時の採集活動を知るために大きな手掛かりになっています。また、この貝塚が海抜-（マイナス）１０ｍに立地していたことは、当時の海水準を示すデータとして、考古学はもちろん、地理学、地球科学など各分野の研究に関わる貴重な発見です。出土した遺物は、南知多町郷土資料館で収蔵、展示しています。