坂部貞兵衛墓所

坂部惟道、通称貞兵衛は幕府御先手組同心で、のちに数学を学び暦局、天文方に入りました。文化2年(1805年)から10年までの8年間、伊能忠敬の日本測量に加わり、測量技術、統率力ともに優れ、忠敬の右腕として測量の旅には欠くことのできない人物でした。文化10年(1813年)5月24日、宇久島から始まった五島の測量には忠敬の本体と別れて支隊の隊長として、6月24日に若松日の島に入りましたが、連日の無理な測量のためか病に倒れ、7月15日福江で43歳の生涯をとじました。五島藩は3日間の歌舞音曲を停止し、貞兵衛の死を悼みました。その亡骸は五島藩家臣貞方家の墓地に葬られました。