五島邸と心字が池

五島家第30代盛成公の設計で安政5年(1858年)から2年かけて石田城内に造営された隠殿(隠居所)。庭園は京都の僧、金正に命じて造らせました。金閣寺の丸池を模倣して造られたという林泉式庭園と呼ばれる回遊式の庭園は美しく情緒があります。周囲の庭石と築山はすべて鬼岳の溶岩を用いており、園内の庭石と築山の突端は亀の頭に似せているのが特徴です。植栽としては多くの亜熱帯植物を配している点に特色があります。「心」の文字をかたどった池は心字が池と呼ばれています。平成3年11月、国の名勝として指定を受けました。城郭内の庭園として、全国的にも保存例が少なく貴重です。