バラモン凧

「ばらもん凧(たこ)」は五島に古くから伝わる大凧の名称で、「バラモン」とは五島の表現で「活発な、元気のよい」という意味です。絵柄には、鬼に立ち向かう武士の兜の後ろ姿が描かれており、羅生門の鬼の退治の伝説を表現しているという勇壮なもので、籐(トウ)で出来た弦が張られているため、大空に舞うとブーンというウナリをあげ、これが悪魔を払うという言い伝えから、五島では男の子(長男)の初節句には祖父がバラモン凧を贈る風習があります。それを天高く揚げ、その子の健やかな成長と立身出世を祈願します。民芸品としての評価も高く、25センチぐらいの小さなものから大人の背丈ほどの大きさのあるものまであり、魔除けや。インテリア、お土産として観光客に親しまれています。