前島記念館

前島記念館は、昭和6年（1931年）に「日本郵便の父」と称される前島密翁の生誕地である上越市下池部の上野家屋敷跡に建てられました。 前島 密（まえじま ひそか）は、天保6年（1835年）にこの地の豪農・上野家の二男として生まれました。 12歳の時に医学を志し、単身で江戸に出て苦学の末、英語・数学・測量学や鉄砲術など様々な学問を身につけ、加えて日本の各地を歩き、実地体験を重ね、郵便事業のみでなく新しい日本の文明をかたち造る大きな業績を残しました。 前島記念館は、その業績や人柄を長く顕彰するために、当時の上越三等郵便局長会が中心となって寄付を募り、池部神社境内に建設されました。 昭和12年（1937年）に国に寄贈され、以後紆余曲折を経て、現在は郵政博物館分館・前島記念館となっています。 なお、本館棟は前島密翁の伝記「鴻爪痕」を始め、遺墨・遺品、明治維新時の偉人達との往復書簡・業績絵画や趣味の尺八などを展示し、別館は郵政事業や電話など通信文化関連の資料を展示しています。